2018年10月19日

GBSとは?

こんにちは しんしろ助産所ですhiyoko_02


先日ある妊婦さんから
「健診でGBS(+)と言われたので心配で…。」
という話を聞きました。

「GBS検査」は妊娠後期に行う細菌検査の一つ。
GBSとは「B群溶血性連鎖球菌(Group B Streptococcus)」
つまり俗にいう「B群溶連菌」のことです。

GBSは腟や直腸に常在し、妊婦の保菌率は10~30%程。
妊婦自体には悪さはしませんが、産道で赤ちゃんに感染すると
髄膜炎や敗血症など重篤な感染症を引き起こす可能性があります。

そのため、妊娠中にGBSが検出されると
児に感染した時のリスクや
分娩時の抗生物質の使用についての説明がおこなわれます。
でも、「重篤な感染症」と聞くと不安になってしまいますね。

だったら帝王切開の方が良いのでは…
と考える方もみえるかもしれませんが
発症の確率に対して
手術による赤ちゃんの一過性の呼吸障害の可能性や
お母さんの術後の合併症等のリスクを考えると
安易に帝王切開を選択するべきではありません。

また、検査結果が分かった時点で
抗生物質を内服したら効果的なのでは? 
とも思えますが、それだと効果は一時的なため
一番いいのは分娩時の抗生剤の点滴とのこと。

私も末子の出産時にGBSを保菌していると伝えられ、
いつも分娩経過が速いため
出産までに抗生剤の点滴が受けられるか心配しましたが
確実にうけられてひと安心しました。

保菌者100名のうち発症は1名ほどで
さらに重症化するのは発症した児の約20%。
つまり「1000人のうち998人の赤ちゃんは大丈夫!」
と考えることもできます。

赤ちゃんのことを考えると色々心配は尽きませんが
入院のタイミングや 出生後の赤ちゃんの観察ポイントなど
不安な点・不明な点は主治医からよく説明を聞き
少しでも解消しておきましょうflower01






Posted by しんしろ助産所 at 16:15│Comments(0)
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