2020年11月25日

豆やナッツの誤嚥に注意!

こんにちは しんしろ助産所ですhiyoko_02


私が学生の頃、
「豆やナッツの誤嚥は要注意!」
と繰り返し危険性を教えられた記憶があります。

子どもは自分から訴えにくい上に、豆やナッツは
●形状的に吸い込みやすく、気道に詰まりやすい
●レントゲンに写りにくいため、診断が遅れることがある
●取り出しにくい(つかみにくい・水分を含むと砕ける)
●油分が溶け出して肺炎を起こすことがある
  などやっかいな面が多いからです。

ある調査では食べ物の誤嚥の2/3が豆やナッツで、
その内訳として 多かった順に
ピーナツ、枝豆、アーモンド、節分の豆だったそうです。



以下、事例があったので紹介します。

3歳児。ピーナツを食べながら乗車中、車が急停車。
ドアに頭をぶつけた痛みで泣き出し、
息を吸い込んだ途端に口の中のピーナツ片を吸い込んだ。
むせて苦しがり、10分後から 咳・喘鳴・肩呼吸に。
➔手術室にて気管支鏡で取り出し、6日間の入院となった。

姉とゲーム中、小4児童がアーモンドを誤嚥。
咳き込み後、けいれんし始めたため
姉が近所に助けを求め、救急車を要請。
➔児は脳死状態となり、約3か月後に死亡。
 アーモンドは水分を含み、気管にすっぽりはまっていた。

4歳児。園で豆まきをしている最中、
意識を失って倒れているのを保育士が発見し119番通報。
➔病院に搬送されたが死亡。
大豆が水分を含んで気道を塞いでいた。



大人は奥歯ですりつぶし、唾液と混ぜて飲み込みますが
乳幼児の場合は前歯で噛むこともあります。

舌の上に 豆やナッツのかけらがある状態のまま大声で泣くと、
息つぎの時に気管に入ってしまうことがあるのです。

豆やナッツが気管に入ると、
●咳き込む・むせる
●ゼーゼーする
●声がかすれる
●顔色が悪くなる
     などの症状がみられます。

自然に出ることはなく、
放置しておくと肺炎を起こして死亡することもあります。

でも状況がわからないと
症状から風邪と診断されてしまうこともあります。

そのため
「突然始まった咳」「長期にわたる咳」「長引く症状」
の場合は気管支異物を疑ってみることも大切です。



でも、一番大切なのは
子どもが5歳くらいになるまでは、
ピーナツなどの乾いた豆類は
家の中に持ち込まない事です。
(ピーナツを含んだ菓子類も同様に危険です。)

開始のタイミングは難しいかもしれませんが、少なくとも
「落ち着きがない」「噛むことが苦手」「奥歯が生えていない」
「親の指示が理解できない」間は
遠ざけておく方が安全かもしれませんねflower01


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産後ヨガのご利用ありがとうございました♪
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Posted by しんしろ助産所 at 09:08│Comments(0)その他
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