2016年03月29日
しんしろ助産所のお産
こんにちは しんしろ助産所です
助産所にいらした方や、電話で話をしていると
「ここでも産めるの?」と訊かれることがあります。
そういう時には、聖隷三方原病院のオープンシステムを使って
お産ができることをお話ししています。
今では出産は病院やクリニックで出産する方がほとんど。
助産所のお産は選択肢にものぼらないのかも知れませんね。
かくいう私も助産所ができるまでは、病院の出産以外は考えられず
正常しか扱えない助産所で何かあったらどうするの・・・と
思っていた1人です。
ただそれも、聖隷三方原病院院内助産所での研修や院内助産所の
オープンシステム利用を立ち上げてきた過程で、同じ助産師が
かかわりをもちながら妊娠から出産、育児にまでかかわっていける
助産所の出産に魅了された格好です。
病院に勤務していた頃にはできなかった、外来から入院、退院後の
母乳育児までかかわれることも意欲につながっています。
助産師としての判断力も問われ、今年度から始まった日本助産評価
機構が認証する「アドバンス助産師/自立して助産ケアを提供できる助産師」
も職員全員が取得しました。
聖隷三方原病院院内助産所のオープンシステムでは、出産時だけでなく、
妊娠経過中にも妊娠初期、中期、臨月に入れば隔週に、病院を受診し
嘱託医のU先生と共同で経過をみていきます。
医療を受けながら、正常範囲は助産師に任せられます。
助産所の助産師が病院受付から健診に付き添い、U先生の診察にも
参加するので、妊婦さんが一人で受診しなければならないような心細い
事態はありません。
相互に顔の見える関係は、コミュニケーションが深まるだけでなく、異常時の
スムーズな対応につながり、安全、安心です。
病院の産科外来のサテライトを想像していただけると分かりやすいのかも
知れません。
出産は和室仕様の布団で迎えますが、母子の安全を管理しながら
自然の生まれる力、産む力をひきだして臨む出産は、産道の損傷も少なく、
産後の動静がスムーズで、授乳も困らずにできることに初めは驚きました。
ご家族が揃って赤ちゃんの誕生を迎えられることも嬉しいことです。
助産所では他に、妊娠中の運動にも力を入れています。
ともすれば出産をゴールにとらえがちですが、産後の子育てには体力も必要です。
ヨーガやウォーキングをはじめとした体力づくりも一緒行っています。
こうした運動も助産師が一緒に行い、出産までには言いたいことが何でも
いえるような関係になっていけたらいいなぁと考えています。
4人の助産師で運用しており、妊娠、出産は24時間対応です。
開設からこの3月までに71人の赤ちゃんが生まれました。
市内に出産できる施設はありませんが、聖隷三方原病院のオープンシステムを
利用したお産のできる助産所として頑張っています。