2012年09月24日

妊娠貧血について

こんにちは しんしろ助産所ですhiyoko_02

ここ数日で すっかり秋めいてきましたねicon

秋は “実りの秋” “食欲の秋” といわれます。
気候も良く 食もすすみますが、今日は妊婦健診で “貧血” がみられた方に 妊娠期に
起こりやすい鉄欠乏性貧血と鉄分の多い食品についてお伝えします。

女性は、生理による出血があるので、もともと男性より鉄分の必要量が多いのですが、
妊娠時には更に胎児の成長にたくさんの鉄分が必要となるので注意が必要です。

厚労省の食事摂取基準(2010年版)では、鉄の1日推奨量は成人男性7mg に対し、
生理のある成人女子は10.5㎎と多めの設定で、妊娠期の必要摂取量はさらに増えて
1日20㎎となっています。

鉄は体内では吸収されにくい成分で、動物性食品に含まれるヘム鉄と植物性食品に
含まれる非ヘム鉄があります。
小腸でそのまま吸収されるヘム鉄に比べ、非ヘム鉄は胃や小腸で吸収されやすい形
にかえられてから吸収される為、吸収率はヘム鉄(15~25%)に比べ2~5%と随分
異なります。またヘム鉄は吸収を妨げるほかの物質の影響をうけにくいのが特徴です。

鉄の吸収を促すには、ビタミンCを一緒にとると吸収率が高まります。
吸収率の低い非ヘム鉄は動物性たんぱく質と一緒にとると吸収率がよくなります。
肉や野菜を一緒に調理したり、摂取すると効果的なんですねicon22

また、お茶やコーヒー、紅茶などに含まれるタンニンは、鉄と結びついて吸収率を妨げ
ることを知っておきましょうicon10
以前は、貧血で鉄剤が処方されると、こうしたタンニンを含むお茶などの同時摂取を控え
るように説明していましたが、最近ではお茶などのタンニンと結合して鉄分の吸収率が
低下しても、薬の場合には影響を受けない鉄分の量が多いことから、同時に摂取しても
さほど影響がないといわれるようになりました。

食物繊維のとりすぎは鉄分が食物繊維に吸着されてしまい、腸での吸収が妨げられるの
で注意しましょうicon23

鉄分は干しエビやシジミ、あさりなどの魚介類や青のりやひじき、いわのりやレバー、肉
ゴマやパセリ、小麦胚芽や卵黄などに多く含まれています。
一度に多量を摂取するのではなく、毎日、こうした食品を効果的にとって妊娠貧血の予防に
努めましょう。












  


Posted by しんしろ助産所 at 19:02Comments(0)健康