2014年08月29日
あかちゃんの眠りと添い乳の関係

「添い乳をしていると眠りが浅くなって
あかちゃんに良くないって聞いたんですが、どうなんでしょうか?」
という質問を受けました。
添い乳というのは、おかあさんもあかちゃんも横に寝た姿勢で授乳する
ことをいいます。
昔は疲れて寝入ったおかあさんにあかちゃんがオッパイでおしつぶされたり、
あかちゃんが嘔吐した時に窒息の原因になるといわれたものです。
母乳育児への関心が高まっている昨今では、お母さんが楽に授乳でき、
あかちゃんの背中をトントンしながら泣かしつけることもでき、育ってくれば
セルフで飲んでくれるようになるなどのメリットから、添い乳の方法を
お伝えする機会も増えています。
ただ、「添い乳をすると眠りが浅くなって赤ちゃんによくない」などと聞けば
おかあさんが心配になるのは無理もないですね。
そこで、今回は 「添い乳をすると眠りが浅くなる?」
に焦点を当てて考えてみました。
「添い乳により、睡眠の質が悪くなる」 という説は
もともと眠りが浅いあかちゃんにとって
大好きなおっぱいが近くにあると、
眠りが浅くなったタイミングでおっぱいを欲しがるくせがついてしまい、
なかなか熟睡できなくなってしまうのでは・・・というもののようです。
そこで、あかちゃんの睡眠と哺乳について調べてみると
ある小児科の先生が医学雑誌に 以下のように書いてみえました。
「(前略)
乳児は半覚醒の状態で母親の乳房に吸い着き、
2~3分してそのまま入眠する。
それを何度も繰り返すのである。
(中略)
乳房に吸い着き、それで安心するのは
やはりヒトは哺乳動物だからだと筆者は理解している。
乳房に吸い着くという経験を持たない人工乳児は
残念ながらこういう行動は示さない。」
また、お母さんたちから
「あかちゃんを布団に寝かせた途端に泣いてしまいます。
まるで背中にスイッチがあるみたい」
という声をよく耳にします。
そんな時、添い寝・添い乳を紹介すると
「よく寝てくれるようになりました」 「夜中の授乳が楽になりました
」
とおっしゃる方が大勢みえます。
あかちゃんはおかあさんの寝息・体温・鼓動を感じながら
安心して眠れるのではないでしょうか。
このように 添い乳自体が浅い眠りの原因ではなく、
母乳で育つあかちゃんは多かれ少なかれ
夜間に目を覚ましておっぱいを飲むことで、
おかあさんを近くに感じて 安心して眠りにつくことができるとも考えられますね