2015年05月28日
オープンシステムを利用する助産所のお産

出産を扱う助産所は、産婦人科の嘱託医や入院、治療のできる連携医療機関がないと
開設できません。
助産所の出産を支える安全の鍵はこの医療機関との連携。
しんしろ助産所の場合は、浜松市北区にある聖隷三方原病院とそこで働く産科医師の
U先生が受けてくださってます。
連携のきっかけになったのは、嘱託医のお願いに伺った折のU先生の
“家にも院内助産所があって助産師主導のお産をしているから、研修にきてみては・・・”
の一言平成21年の話です。
今でこそ院内助産所のある病院が増えてきましたが、その頃、既に、聖隷三方原病院
には院内助産所があって、年間150人位の方がお産をしていました。
初めて見学させていただいた日の衝撃は今も忘れません。
お産の部屋(分娩室)は和室仕様で分娩台がなく、明かりの調節がきいて落着ける雰囲気、
物品はチェストや洗面台の下に収納されているので、家の居間で寝ているよう
中央にある柱には、たった今生まれたばかりの赤ちゃんを抱くママを中心にパパや
子ども達と一緒の写真が一杯貼られていて、喜びの声が聞こえてくるようでした。
今では、私たちも出産後のバースレビューで
“今回は布団の上で、産むまで自由に動けて楽だった”
“ずっと傍にいてくれたので安心できた” “みんなで応援してくれたので頑張れた
”
などと書いていただけるようになりました。
オープンシステムは妊婦健診は地元で受けて、リスクの高い出産は施設やスタッフの
充実した病院ですることをさします。
聖隷三方原病院のオープンシステムでは、クリニックの場合、妊娠20週、30週の健診は
病院で受け、妊娠36週以後はクリニックと病院を交互に、出産時は病院が対応します。
助産所の場合は、侵襲検査(血液検査やおりもの検査)や治療ができないので、クリニック
より病院を受診する回数が2回増えますが、病院での健診には助産師が付き添います。
長い妊娠経過中には、お腹が張ったり、出血がみられるなど、思わぬ事態が起きることも
ありますが、U先生はいつも真摯に対応してくださり、出産時のサポートも厭わず応じて
くださるのがありがたいです。
今月の掲示板は、聖隷三方原病院や嘱託医のU先生、院内助産所スタッフとの連携や
オープンシステムを利用したお産の掲示をしてます。
リスクのある出産は病院やクリニックを選択するのが一般的ですが、ローリスクの方なら
助産所を選択しても、産むときはリスクに対応できる病院で、家族に囲まれて、好きな姿勢で
出産することもできます。
是非、お立ち寄り下さい。