2015年11月10日

母乳がでる仕組み

こんにちは しんしろ助産所ですhiyoko_02


妊娠後半くらいから、母乳が出た方もいることと思います。
これは、身体に備わった3つの段階を経てたくさんの母乳がでるようになるからです。

第1段階で乳腺細胞が母乳をつくるようになり(妊娠16週から産後3、4日)
第2段階(産後2、3日)で母乳の分泌ルートが完成し、組成も初乳から成乳へと
大きく変わっていきます。
産後9日を過ぎた第3段階になると分泌量もぐっと増え、授乳や搾乳した量に
応じた分泌が得られるようになります。

また、赤ちゃんの胃袋はたいへん小さいのですが、
こうした身体の仕組みを知っていると、始めは母乳がわずかしか出なくても、
赤ちゃんが欲しい時に欲しいだけあげるという授乳の方法に無理がないことが
わかりますね。
           
産後に出る初乳と1ヶ月たった頃の成乳を比較すると
初乳は脂肪や炭水化物が少なく、タンパク質とくに免疫グロブリンが豊富で
見た目にもとろみがあります。
分泌量は10から100ml/日平均30ml/日。
赤ちゃんは初めの授乳で2~20ml/回哺乳するといわれており、始めから
しゃにむに頑張らなくても第1段階にあるときは、楽な姿勢で抱っこし、うまく吸啜できることを
目標にすればよいことも分かっていただけると思います。

第2段階に入ると分泌量が目に見えて増えてくるのでそれまでに
抱っこやうまく吸啜してもらえるようにしましょう。

また、母乳は1回の授乳で、乳糖の多く含まれた前乳、中間の中乳、脂肪分の多い
後乳へと成分が変化します。
授乳時間を空けたり、左右のおっぱいを短時間で変えたりすると
前乳だけを飲んで後乳をしっかり飲めない状況もおこります。
飲ませても飲ませても直ぐに泣く赤ちゃんやおっぱいの張りが取れない
ようなときは授乳方法を見直してみましょう。

新城市では今年から母子愛着推進事業として市内の助産所を使用した
母乳相談、育児相談にかかる費用の助成が始まりました。

助産所で授乳できるようにお越しいただき、体重測定や哺乳量を調べたり、母乳を
遠心して調べるとどこを頑張ればいいのかも分かります。
授乳に困っている方はもちろんですが、今のやり方でいいか心配、もっと知りたい
確認したいという方もお気軽にご利用ください。



  


Posted by しんしろ助産所 at 16:52Comments(0)おっぱい