2019年01月09日

ナッツ類にご用心

こんにちは しんしろ助産所ですhiyoko_02


乳幼児の誤嚥は保護者が見ていないときに起こりやすく、
数ヵ月診断がつかないこともあります。

●硬くてツルっとしているので気道に入りやすい
●ピーナッツから出てくる油で肺炎をおこす
●詰まったあと、徐々に膨らんで窒息することがある
●レントゲンに写りにくいので診断が難しい

このような理由から「ピーナッツの誤嚥は特に怖い」と
看護学生時代に授業で習った記憶があります。


就職して数年後、肺炎の子どもが入院しました。
初めは原因がわからなかったのですが
「1ヵ月くらい前にピーナッツを口に入れ、
    急に咳込んだことがある。」
という何気ない一言からピーナッツの誤嚥が疑われ
大学病院に転院しました。

●レントゲンでの診断はつきにくく
 当時は珍しかったMRIでわかったこと、
●ナッツがふやけていて気管支鏡でなかなかつかめず
 処置が難航したこと、
●炎症が強かったため入院が長期に及んだこと

など その後の経過を聞き、改めて怖さを思い知りました。


ピーナッツに限らず、豆やナッツ類の誤嚥で
入院を要する程の重症事例は
誤嚥事故全体の約6割を占めているそうです。

事例としては以下の通り。
●節分の大豆を拾って食べて誤嚥。(1歳)
●枝豆を2~3粒飲み込んだ後に誤嚥し
 回復まで1ヵ月以上入院した。(1歳)
●砕いたアーモンドを兄弟と遊びながら食べた直後
 突然むせ込み、その後から咳と高熱が数日続いた。(1歳)
●発熱と咳があり、肺炎の診断で入院。
 退院後も咳が続き、数ヵ月後にピーナッツ片が見つかった。(2歳)

このような事故を防ぐためにも、下記のことに注意しましょう。

① 豆やナッツ類は、3歳頃までは食べさせない
 (小さく砕いた豆やナッツ類も食べさせない)
② 遊びながら、歩きながら、寝転んだまま食べさせない
③ ナッツ類の管理・片づけをきちんとおこなう
④ 節分の豆まき後は、豆の後片付けを徹底する


誤嚥後は一旦症状が落ち着く場合がありますが
実際は異物が取れていないこともあります。
咳が長引いているな…と思っていたら、
ピーナッツが気管支に詰まっていた!
なんてこともあるかもしれません。

小さな子どもに豆やナッツ類を与えないだけでなく
大人が食べている時も管理が必要ですね。

来月は節分の豆まきもあります。
まさかこんなところにも危険があるとは
想像していませんでしたが、用心してくださいね。
みんなで気をつけて 大切な命を守っていきましょうflower01


  


Posted by しんしろ助産所 at 16:02Comments(0)こそだて